シンボリックなモチーフを半立体的で奥行のある画面に落とし込み、私たちを内面世界に誘う尾崎拓磨さんの作品。
「illic」とはラテン語で「向こう側」を意味する語です。
ユング心理学によると、人の深層意識には「全人類に共通する無意識の層」が存在するといいます。
例えば草花に美しさを感じるのは誰かに教えられて生まれる感覚ではなく、時代や人種を超えて発生する人類共通のイメージです。
それらは「元型」と呼ばれ、人の心の中に潜在する普遍的なシンボルのようなものとして捉えられます。
本作は、人の深層意識に潜在する心象風景や象徴めいたイメージを、額の中に浮かび上がらせる試みです。
透過性の織物やフィルムなどの複合的な素材の重ね合わせにより、掴みどころのないぼやけた奥行きが生まれます。
その霞みがかった解像度が、鑑賞者の無意識層に共振することで、むしろ鮮明に像としての本質や象徴性が表れるような表現を追求しました。
尾崎拓磨
2024年
紙、アクリル
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